Web広告を使用する際に、広告クリックの遷移先としてLP(ランディングページ)を使用することがあります。
広告がクリックされるかについては、キーワード選定、ターゲット選定、クリックしたくなるような広告文、入札設定など、広告側の設定により変化します。
広告はクリックされるようになったけど、なかなかLPから実績が上がらない場合にはLPの見直しを考えなければなりません。
LPの見直しや改善ってどうすればいいの?という時に役立つのが「ヒートマップ分析」となります。
今回は、LP改善に役立つヒートマップについて解説していきます。
FFC広告代行は多数のご相談に対応!一例を挙げます。
【ご相談内容】
不動産・リフォーム関連の企業様。
自社で一括見積サイトを運営しており、広告全般を外部委託しているけど目標の数値に至っていない。
自社でするにはリソース不足なので、委託先を変更しようと考えている。
【現状・過去の施策】
・リスティング広告
・SNS広告
・アフィリエイト広告
・インフルエンサーマーケティング
【ゴール】
新規開拓・集客UP
ヒートマップとは?
ヒートマップとは、LPを含めたWebサイトにおいて、サイトに訪問したユーザーがどのような動きをしたかを分析するツールとなります。
Web広告だけでなくSEOやメルマガなど、様々な手法で自社サイトに流入があるなかで、ユーザーがサイト主の期待通りの動きをしてくれているかを客観的に知ることができ、またその結果を可視化することができます。
そして、分析結果をもとに、問題点を洗い出し、改善するための仮説を立て修正し、さらに分析をするというサイクルでよりよいWEBサイトを作り上げていきます。
ヒートマップでわかること
ヒートマップ分析ができるツールは、無料有料含めて10以上はあり、それぞれで機能が異なる部分もありますが、大きく分けたときに3つのことがわかります。
クリックヒートマップ
クリックヒートマップは、ユーザーがサイト内でクリック(スマホならタップ)した部分がわかります。
多くのクリックが集まる部分が赤色(暖色)、クリックはあるが多くない部分には青色(寒色)が表示されます。
スクロールヒートマップ
スクロールヒートマップは、ユーザーがサイト内でどの部分まで読み進めたかがわかります。
言葉をかえれば、どこで離脱したかということになります。
多くのスクロールがある部分は赤色(暖色)、スクロール数が減ってくる部分に向けて青色(寒色)に変化していきます。
アテンションヒートマップ
アテンションヒートマップは、ユーザーがサイト内のどの部分を注視しているかがわかります。
ユーザーがサイト内の画像や記事に対して、手を止めて読み込んでいる時間に対して反応します。
読み込まれている時間が長い部分は赤色(暖色)、読み込みの時間が少ない部分は青色(寒色)に変化していきます。
ヒートマップから考えるLPの改善方法
ヒートマップ自体はLPに限らず、Webサイトの分析手法の一つとして使用しますが、今回はWeb広告のLPの分析として使用した場合の改善方法を説明していきます。
クリックヒートマップからわかるLPの改善
LP内で多くクリックされている部分が赤色に変わっていくため、LPの目的である商品購入やサービスの問い合わせに繋がる部分が赤色になっていれば狙い通りとなります。
一方で、あるテキスト部分や画像部分が多くクリックされている場合、ユーザーはその詳細を知りたかったり、クリックの先にリンクが用意されているのではないかと推測されます。
そこで何も変化が生じないことは、ユーザーの期待からはずれてしまうことになりますし、逆にLP内でその部分に興味を持たれている方が多いということも読み取れます。
LP改善の際は、このニーズに応えることができるかを検討し、より分かりやすいテキストや画像に変更する、詳細ページを用意するなどを行っていきます。
スクロールヒートマップからわかるLPの改善
スクロールヒートマップでは、赤色から青色に変化していくポイントを確認します。
場合によっては、ある場所で一気に色が変化することもあります。
そのポイントは、多くの方がLPから離脱している場所となりますので、まずはその部分での離脱の原因を探ります。
離脱のポイントが商品購入やサービスの問い合わせなどの好意的な離脱なのであれば問題はありません。
ですが、まだ説明の途中の段階であったりするような場所での離脱は、ユーザーの期待に応えられていないために途中で離脱されてしまっていると推測します。
まずは離脱ポイントのコンテンツが本当に必要かを考え、コンテンツの修正や削除をすることを検討し、次いでコンテンツの配置の順番を変えられるかも併せて検討すると良いでしょう。
また、広告に利用するLPの特性としては、LP後半になるほど離脱率は上がっていきます。
その前提で、多くの方にスクロール(閲覧)してもらえているポイントに成果(商品購入ボタンや問い合わせボタンなど)に繋がるオファーを見せておくことも必要となります。
アテンションヒートマップからわかるLPの改善
アテンションヒートマップでは、LP内でよく読まれている場所と読まれていない場所がわかります。
LPには、サイト主が読んでもらいたいコンテンツを詰めこんでいるはずですが、ユーザー側の期待に合っていない場合、アテンションヒートマップは青色になってしまいます。
またLPはサイト上部から下部にコンテンツを並べていきますが、早い段階から青色が目立ってしまうようでは、そもそも広告で呼び込むときの意図とLPの内容が合っていないとも考えられます。
この場合は、広告側の呼び込み方の見直しや、そもそも広告とLPの利用目的の再度すり合わせが必要となります。
一方、コンテンツの中にはある場所だけすごく赤色に変化するポイントがあったりします。
好意的な視点ではそのコンテンツがユーザーに有意なものだと考えられるため、そのコンテンツのLP内の配置を上部にもっていったり、そのコンテンツの下部に成果につながるオファーをもってきたりすることで、成果までの導線を改善できることもあります。
まとめ
広告用のLPはホームページとは違い、ある商品やサービスに特化したページを作成しているはずですが、ヒートマップ分析による客観的なユーザーのLP内の動きから、LP主の意図とユーザーの期待が合致している部分とそうでない部分がみえてきます。
ヒートマップをみれば、視覚的にも良し悪しがわかりやすいため、何となくの修正ではなく根拠を持った修正・改善ができます。
LPの改善は1回で終わりではなく、継続的に見直しを行いより良くしていくものなのです。
ヒートマップ分析は、客観的・視覚的にLPの良し悪しがわかるツールなので、ぜひ役立ててもらえればと思います。