リスティング広告の肝となる広告文の設定には、多くの時間を費やします。
キーワードやウェブサイトとの関連を意識しつつ、インパクトのある表現をつくることはなかなか容易ではありません。
また、AIの進化、自動化が進んでいく中で、シンプルなアカウント構造が推奨されていくと、どうしてもキーワードにあった最適な広告文を作るというのが難しくなってきました。
そこで、Googleが新しい広告文の配信フォーマットとして「レスポンシブ検索広告」という機能を発表しました。
レスポンシブ検索広告とは?
まず、レスポンシブ検索広告とは?ということですが、これは一つの広告文の設定の中で、複数の見出し文や説明文を登録しておき、キーワード検索から広告表示をする際に、Google側が関連性の高い見出しと説明文をうまく組み合わせて表示してくる機能です。
Googleが推奨するMUGENという、自動化をより効率よくするためにシンプルなアカウント構造にしましょうという設定だと、一つの広告グループに様々なキーワードが登録されてしまいます。
本来広告文は、キーワードを意識して見出しの中に含ませたりすることで関連性を高めていきますが、キーワードが様々なパターンであると、一つの広告文で網羅することは難しくなります。
ひとつひとつのキーワードに合った広告文を作るということも考えられますが、キーワードの数によっては膨大な量になりますし、その後の検証をしていくのも大変な作業となります。
レスポンシブ検索広告では、このような状況を解消すべく、上述のように、最初から複数の見出し・説明文を設定して、あとはGoogleの機械学習の精度に任せましょうという考え方をします。
レスポンシブ検索広告の効果
レスポンシブ検索広告は、一つの広告グループにレスポンシブ検索広告だけを入稿するわけではなく、通常のテキスト広告も何個か入れておきます。
Google側は、レスポンシブ検索広告の導入でクリック数やクリック率が焼く10%向上するということですが、これまで実際に使用してきた感じではでは、ケースバイケースというのが率直な実感です。
実際に他のテキスト広告よりもクリック数・クリック率が高いケースもあれば、あまり優位性がなかったというケースもあります。
逆に、レスポンシブ検索広告がすごく反応が悪かったということは経験上あまりないため、一度は効果を検証してみる価値はあると考えます。
また、レスポンシブ検索広告内に用意している見出し文・説明文にも優先順位がついてくるため、反応の良い広告文とそうでない広告文の検証をすることも可能です。
反応の悪い広告文は新しい広告文に差し替えたり、反応の良い広告文はテキスト広告に移してあげる、ということもできます。
レスポンシブ検索広告の設定時の注意点
必ずテキスト広告と併用する
レスポンシブ検索広告を使用するときは、同じ広告グループ内に、テキスト広告があることが必須事項です。
レスポンシブ検索広告がうまく掲載できないときはテキスト広告が選択されるため、必須の登録となっています。
つまり、レスポンシブ検索広告のみでは、入稿ができないということです。
レスポンシブ検索広告内での重複を避ける
次に、レスポンシブ検索広告を作成している中での、文言についてです。
レスポンシブ検索広告は、どの組み合わせで掲載するかはGoogleの判断となりますが、見出し文や説明文を設定するのは私たちです。
その複数設定する見出し文や説明文が重複をしていたりすると、出来上がった広告文の意味が分からないものになってしまいます。
最適な組み合わせを自動で、とはいうものの、登録している文言がおかしければどうにもなりません。
テキスト広告との重複を避ける
テキスト広告の文言とレスポンシブ検索広告の文言の重複にも注意しましょう。
レスポンシブ検索広告内では、どの組み合わせで表示されているかの確認をすることができます。
そのような組み合わせは単独でテキスト広告に移していきます。
逆に、最初からテキスト広告とレスポンシブ検索広告の設定している文章が同じや似ているようであれば、検証もしにくくなります。
出来る限り、テキスト広告とレスポンシブ検索広告で使用するフレーズは違うものを準備しましょう。
【まとめ】レスポンシブテキスト広告とは?効果と注意点
レスポンシブ検索広告の概要についてまとめました。
実際に使用してみた感覚としては、テキスト広告と比べるとクリック率が高い場合もあれば、そうでもない場合もあり運用して見ないと分からない部分でもあります。
広告表示のコントロールができない分、テキスト広告の方が効果が高い場合もあるのではないかと考えられます。
一方で、広告配信当初やアカウント構成を見直す際などは、MUGENのようなシンプルなアカウント構成と、レスポンシブテキスト広告といった自動化に頼って、最適化をすすめてみるのも一つの方法だと思います。
準備に時間を要しますが、配信をすれば媒体側が広告表示のA/Bテストを行ってくれるので、自動化をうまく使いこなせるかどうかが鍵になってきます。
最適化のロジックは向上してきていると言われていますので、一度は試していただきたい配信方法です。