リスティング広告を運用していると、キーワードの設定や広告文の設定などに目を奪われがちになります。
弊社では、クライアント様から広告アカウントの引継ぎで運用代行を行うこともありますが、自社運用されていたり他の代理店で利用されている場合でも、広告の日予算を夕方までに使い終わってしまっているケースをみかけることが多々あります。
広告予算が設定通り使えているとすれば、管理画面上では「インプレッションシェア損失率(予算)」が0%と表示されます。
この数値が慢性的に20%や30%、それ以上で表示されている場合は、広告の表示機会を損失していることになります。
せっかく成果を見込めるキーワード設定や魅力的な広告文を用意していたとしても、インプレッションシェア損失率(予算)が慢性的に発生しているということは、広告から見込める成果を放棄してしまっていることになり、広告成果が悪いという評価になってしまうこともあります。
そこで今回は、インプレッションシェアについて解説をしていきたいと思います。
FFC広告代行は多数のご相談に対応!一例を挙げます。
【ご相談内容】
物流のサポートやシステム関連の企業様。
自社サービスの集客についての相談。
新しい何かを使って、新規顧客の獲得や宴会場の集客をお願いしたい。
もしくは、リスティング広告以外でも、新規獲得方法があれば前向きに検討する。
【現状・過去の施策】
・リスティング広告
【ゴール】
新規獲得・売上UP
インプレッションシェア損失率(予算)とは
リスティング広告の運用管理をされている方なら聞き覚えはあるかもしれませんが、自社運用されていたり、代理店からレポートと解説を聞いているだけの状態だと、そんなこと聞いたこともないという方もいるかもしれません。
インプレッションシェアとは、広告表示機会の割合のことです。
「広告が表示される可能性がある」÷「実際に広告が表示された」という計算式で表すことができます。
そして、そのインプレッションシェアを損失した割合が「インプレッションシェア損失率」となります。
つまりこの数値が高いほど、それだけ広告表示機会を失っているということです。
さらに「(予算)」とありますが、これはインプレッションを損失している理由が「予算不足」に起因しているということを表しており、安定した広告配信ができていないということを読み取らなくてはいけません。
なぜ、インプレッションシェア損失率(予算)が発生するのか?
では、なぜ広告表示機会が予算によって妨げられるかということですが、結論から言うと、キーワードと入札価格のバランスが取れていないからということです。
例えば、自社運用などでされる場合、月の広告予算の指定がありそこから日予算を設定すると思います。
その後、一生懸命キーワードを考えてたくさんのキーワードを入れたとします。
ここで、入札単価の設定なども行ないますが、もしその広告キャンペーンのボリュームが日予算を超えるような設定だったりすると、予算による配信の制限=インプレッションシェアの損失を招いてしまいます。
つまり、この広告キャンペーンのポテンシャルが1日で10,000円分くらいの配信量なのに、日予算7,000円で設定していたら3,000円が損失しているということです。
インプレッションシェア損失率(予算)が発生するということは
インプレッションシェア損失率(予算)が0%ということは、指定している期間(24時間配信なら0時から24時まで)、予算の中で広告配信ができている状態です。
広告表示機会は予算だけでなく広告ランクなどにも影響を受けるため、インプレッションシェア損失率(予算)が0%だからといって必ずしも広告表示されるわけではありませんが、予算による影響はなくなります。
ですが、広告予算というものは、0時から計算をされており、インプレッションシェア損失率(予算)が発生するということは、24時までの途中で配信が停止してしまっているということになります。
それは、もしかしたら夕方かもしれませんし、午後に入ってすぐかもしれません。
そして、また0時になるとリセットされるということです。
慢性的にインプレッションシェア損失率(予算)を発生させている場合、24時間のうち遅い時間になるほど広告がストップするわけで、もし商材などによっては仕事からの帰宅後などにコンバージョンが発生しやすいものとなってくると成果の数にも影響を及ぼします。
インプレッションシェア損失率(予算)は0%の方がいい
ここまでのことから、インプレッションシェア損失率(予算)は0%であることが望ましいということはわかると思います。
ですが、インプレッションシェア損失率(予算)が発生してしまっている場合、何を改善していけば良いかということになるはずです。
結論から言うと次の2点が挙げられます。
- 広告予算の見直し
- 無駄な配信がないか見直し
広告予算の見直しは、簡単に言えば日予算の増額です。
冒頭でもお伝えしたとおり、10,000円のポテンシャルのある広告キャンペーンに日予算7,000円で配信をしていれば、3,000円分の損失が出ます。
この際の、インプレッションシェア損失率(予算)は、30%です。
広告キャンペーンのキーワード設定などをそのままでいくとすれば、上司やクライアント様に相談をして、広告予算の増額をしてもらいます。
もし始めに、何となくで月間の広告費を設定していた場合は、理論だてて説明できるかもしれません。
しかし、実際にはなかなか広告費を簡単に上げてもらうことは、成果があがっていないと難しいかもしれません。
そうなってくると、現在の広告キャンペーンの配信ボリュームを抑えていかなければなりません。
ですが、やみくもにキーワードを減らしたり、入札価格を下げたりするのではなく、そこまでで溜まっているデータから、検索語句から除外設定をおこなったり、深夜から早朝の配信を抑えたり、デバイスへの配信比率を変えたりするなど、無駄な部分を削っていく作業を行います。
運用者として、やれるだけのことをやった上で、再度日予算の交渉を行う方が、より話が通りやすくなるかもしれません。
インプレッションシェア損失率(予算)を0%にする重要性について
ここまで、インプレッションシェア損失率(予算)を0%にする重要性について解説してきました。
自社運用の方とのご相談や、代理店の乗換えのご相談を受けたりしたときに、インプレッションシェア損失率(予算)をあまり気にしていなかったり、知らないという担当者もおられます。
もし、インプレッションシェア損失率(予算)が慢性的に発生しているようなら、そこを改善するすることで、まずは広告の表示機会の損失を防ぐことができ、成果の向上に繋がることもあります。
ぜひ一度、ご自信の管理している広告アカウントのインプレッションシェア損失率(予算)を確認をして、問題があれば改善に取り組んでみてください。