リスティング広告を運用していたり、これからリスティング広告を始めようとしている場合、そのほとんどの場合が成果を求められます。
リスティング広告は、指定のウェブサイトにアクセスを集めることが目的ですが、検索ユーザーにそのウェブサイト上で最終的に取ってもらいたい行動があります。
商品の購入、来店予約、お問い合わせ、資料請求、電話など。
これらの行動をコンバージョンポイントと言います。
コンバージョン=成果なので、成果地点を明確にしておくことが必要となります。
Google広告や、Yahoo!広告ではこれらのコンバージョンを測定することができるので、必ず設定をしましょう。
そして、Google広告や、Yahoo!広告では自動入札の機能として「コンバージョン数の最大化」という自動入札の機能がありますので、うまく活用をしていければ成果の向上が見込めます。
今回は、「コンバージョン数の最大化」の自動入札の機能について解説していきます。
FFC広告代行は多数のご相談に対応!一例を挙げます。
【ご相談内容】
除菌・洗浄装置の開発企業様。
今まではコロナ対策で販売をしていたが、コロナが落ち着いて来たこともあり、今後は花粉対策としてアピールしたい。
リスティング広告を考えている。
【現状・過去の施策】
・自社でのリスティング広告を実施
【ゴール】
もっとCPAを下げたい
自動入札機能とは
リスティング広告の多くの目的は、ユーザーを自身のウェブサイトに集めて、そこで行動をしてもらうことです。
では、自身のウェブサイトにお客様を集めるためには、リスティング広告ではキーワード・広告文・入札設定が必要となります。
更に手前の段階になると、広告予算の設定・配信地域の設定・配信時間の設定なども必要となってきます。
配信準備の段階で、仮説を立てて上記の項目を決めていくのですが、いざ運用をしてみてなかなか思い通りにいかないことも多々あります。
特に一昔前であれば、終日入札単価を調整し続けるようなこともありました。
しかし現在では、機械学習の精度もあがり、媒体側に入札を任せることもできるようになり、運用者の作業は効率化されてきました。
Google広告であっても、Yahoo!広告であっても自動入札機能が実装されある程度、自動入札の動きも分かってきています。
そのなかにある自動入札機能の一つが「コンバージョン数の最大化」です。
自動入札とは、媒体側がこれまでのオークション実績や、アカウントの広告実績をもとに、検索画面に広告表示させるために自動で入札単価を調整してくれる機能になります。
自動入札にも目的を設定することができ、認知目的、比較検討層への配信目的、成果重視を目的とした項目があります。
自動入札の目的の設定によって、媒体側が検索ユーザーに対して瞬時に入札を行い、目的を果たそうとしてくれるということです。
自動入札機能「コンバージョン数の最大化」とは
冒頭にもお話したとおり、リスティング広告の目的は成果=コンバージョンをあげることいなりますので、自動入札機能「コンバージョン数の最大化」は文字通り、成果を重視する入札を自動で行ってくれる機能です。
媒体側のデータやアカウントの実績から、この検索ワードはコンバージョンに繋がりそうだと判断されたときに、広告表示を良い位置にしてくれるわけです。
また、自動入札機能は長く利用していると時間帯による入札の強弱なども行ってくれるため、ヒトが作業するには時間がかかる作業も機械学習をもとに調整をしてくれます。
そのため、運用者はキーワードや広告文の再考、ランディングページの改善を考えるなど、入札に関わる作業ということから離れることができるようになりました。
つまり、「コンバージョン数の最大化」の入札戦略がうまく機能すれば、安定した成果を出すことが出来るようになります。
「コンバージョン数の最大化」を利用する際の注意点
メリットしかないなら、すべてのアカウントが「コンバージョン数の最大化」を使えばいいと思うかもしれませんが、自動入札機能はまだ万能ではないのでうまくいかないこともあります。
経験上のことでいうと、今まで手動管理である程度うまくいっていたアカウントの更なる成果向上の目的で「コンバージョン数の最大化」へ入札方法を切り替えたことがあります。
2週間程度の学習期間が終わったときの成果は、コンバージョン数は微増しましたが、クリック単価が高騰、つまり成果の獲得単価は上がってしまった、ということでした。
手動管理は手間はかかりますが、だいぶ小まめに調整をしていたので自動入札に切り替えても恩恵を受けることができませんでした。
一方で、もともと自動入札「クリックの最大化」でしばらく運用をしていたアカウントを「クリック数の最大化」に切り替えた際は、クリック単価は微増したもののコンバージョン数が1.5倍となりうまく切り替えができたと言う事例もありました。
そもそも、自動入札機能をうまく活用するポイントとしては、アカウントをシンプルにデータが集まりやすい構造を設計しておくことが重要となります。
さらに、コンバージョン数の最大化は上限のクリック単価の設定がないことと、コンバージョンに至りそうな検索にはだいぶ強気な入札になるため、平均クリック単価も高くなりがちです。
「コンバージョン数の最大化」切り替えのタイミングは?
現状、切り替えたら必ずしもすべてうまくいくとは断言できないのですが、切り替えたことで成果が改善された事例も多々あります。
実際の感覚としては、あまり作りこまれていないアカウントを刷新する際に利用したり、「クリック数の最大化」などで成果が安定してきた際の新しい取り組みとして利用してみるのがいいのではないかと思います。
しかし、自動入札機能への切り替えは、学習期間として2週間ほど時間がかかること、「コンバージョン数の最大化」については上限クリック単価の設定がないのでクリック単価が高騰したりするなどど、安定するまでの間ヒヤヒヤさせられる展開もありますので、決済者が運用者でないのであれば事前にリスクの可能性も伝えておく必要があります。
学習期間の間は辛抱も必要ですが、その後も思った以上にクリック単価が高騰していたり、肝心なコンバージョン数が上がっていなかったりする場合は、調整や他の自動入札へ切り替えるなども考えなければいけません。
【まとめ】コンバージョン数の最大化はおすすめか?
今回は自動入札機能の一つ、「コンバージョン数の最大化」について解説しました。
そもそものことではありますが、自動入札機能は媒体のデータとアカウントのデータを利用しますので、「コンバージョン数の最大化」を利用する以上、コンバージョン設定ができていなければいけません。
自社運用などの場合、アナリティクスでコンバージョンを測定していて、媒体側で測定をしていないなんてこともあったりしますので要注意です。
また、学習期間中は下手に設定を触ってしまうと、また一から学習期間がリセットされてしまうこともあります。
「コンバージョン数の最大化」に限らず、自動入札を利用する際は、しばらくの間、辛抱することも必要です。
そのため、切り替えをする際は、それまでの設定でできることはないかなど良く考えてから実行するようにしましょう。