インターネット広告の配信媒体は多様化しており、これからウェブマーケティングを始めるという方や企業にとって悩ましいところかもしれません。
大別すると、「リスティング広告」と「SNS広告」があり、それぞれに特徴があります。
広告によって成果をあげるためには、この二つのインターネット広告の得意とする領域や、メリット・デメリットを把握しておかなければなりません。
今回は、この「リスティング広告」と「SNS広告」を比較し、少しでもインターネット広告のスタートのお助けになるよう解説していきます。
リスティング広告とSNS広告の役割の違い
「リスティング広告」と「SNS広告」の活用目的の違いとしてまず最初にあげられるのが、顕在層へのアプローチか、潜在層へのアプローチかということです。
リスティング広告は、「検索連動型広告」と呼ばれ、ユーザーが悩みを検索し、その答えを広告出稿することで目立つ位置に表示をさせ、クリックをしてもらいます。
悩みの解決であったり、購入や予約、資料請求などがクリック後のウェブサイトにあれば成果に結びやすくなるため、非常に効率の良い広告媒体となります。
この性質上、うまく運用をすることが大きな成果になることもあります。
リスティング広告のターゲットになるのは、このような「ゴール前」のユーザーにアプローチをかけるため、悩みが顕在化しているということから顕在層への方と考えることができます。
SNS広告はというと、SNS広告には検索してもらうという方法での広告表示ではなく、各SNS媒体に登録されている、ユーザーの興味・関心などの情報を元にターゲット設定を行います。
そのため、悩みの深さは様々になるため、悩みが潜在化しているであろう方に広告配信する仕組みとなります。
SNSユーザーが特に意識をしていなくても、タイムライン上に広告が流れてくるため、検索をして情報を探しにいくのではなく、自然に情報を目にしてもらい、悩みを顕在化させることが目的となります。
成果目的か認知目的か
上述のように、リスティング広告とSNS広告の役割が違うのはご理解いただけたのではないでしょうか。
もしこれから、あなたの取り扱う商品やサービスのプロモーションをインターネット広告で行うのであれば、まずはどのようなターゲットに広告配信をするのかをしっかりと検討することが必要です。
ある程度、あなたの取り扱う商品やサービスがウェブ上で検索されている状態なのであれば、リスティング広告が有効な手段です。
検索需要があるということは、「ゴール前」の顕在層ユーザーが多くいると見込めるからです。
一方で、まだあなたの取り扱う商品やサービスがあまり認知がないような場合は、検索もあまりされることもないのでSNS広告を使い、まずは多くの方に知ってもらうことがスタートになります。
リスティング広告もSNS広告も、広告費を持ち出しアプローチをかけていくわけですが、リスティング広告に関しては、わかりやすく成果が目的となりますし、SNS広告に関しては、認知してもらうことが目的になることが多いです。
そのため、SNS広告については、売上げという成果が出にくい場合もあります。
しかし、最近では業種や商材によってはSNS広告でも十分売上げ成果に繋がっている事例もありますので、認知から一気に成果までを期待できる場合もあります。
どちらかだけではなく組み合わせも検討する
リスティング広告とSNS広告は必ずどちらかだけを選択しなければならないわけではありませんので、インターネット広告が始めての場合など、どちらが相性がいいか分からないこともあると思います。
その場合は、どちらも少額からでも構わないのでテストマーケティングを行ってみると良いとでしょう。
事前の予想通りにいくこともあれば、予想に反する結果が返ってくることもありますが、現在はどちらの媒体にも広告を配信しているケースは珍しくありません。
「検索でウェブサイトを見た企業ページがSNSのタイムラインに流れてきた」という経験はありませんか?
各広告媒体にはウェブサイトの訪問から追跡をする機能もありますので、様々な場所で広告表示させることが可能です。
しかしながら、たくさんの媒体を利用するにはそれだけの広告費がかかりますので、最初はどれかに絞って広告配信を行い、費用対効果をみて配信媒体を広げていくと考えるのが一般的でしょう。
また、リスティング広告については、1クリック○○円という課金システムのため、競合が多ければクリックに対しての入札単価が高騰する傾向にあります。
SNS広告については、課金方法はいくつかあるのですがリスティング広告ほどはクリックに対しての費用がかからないので、場合によっては費用対効果が高いこともあります。
【まとめ】リスティング広告とSNS広告の比較
最近の傾向では、どちらの広告媒体が成果をあげられるかは、分かりにくくなってきています。
だからといって、やみくもなスタートはおすすめできません。
私の個人的な見解としては、検索需要がそれなりにあれば、リスティング広告>SNS広告という考えです。
しかし、新しい商品のPRだったり、資料請求が成果ポイントなのであれば、SNS広告もありかもしれません。
このように、いずれにしてもインターネット広告をスタートさせる前に、どんな目的で、どんなターゲットに広告を配信させたいかは明確にしておくべきで、広告を配信させたらその結果をもとに次の施策を考えていくことが大切です。
インターネット広告の良いところは、データが数値化して残るため、すぐに次の施策に切り替えられるところにあります。
リスティング広告もSNS広告も「運用型広告」となりますので、目標を定め、成果に繋がっているかの判断をしっかりと行い、あなたのビジネスに合った広告配信方法を見つけていきましょう。